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震災から8ヶ月 [COLUMN]

11月も半ばに入って、世はクリスマスムードへと突入。
そのまま、年を越し、一気に震災から一年というムードになるんだろうとボンヤリと感じる今日このごろです。
先日、広尾に行く事があり、そこの商店街にて、震災で被害にあった子供達へのクリスマスプレゼントをといった企画がありました。
使い終わったプリペイドカードや切手を集めて支援しましょうとか、本、おもちゃや衣類を集めてたりとか。
調べると色んな自治体でこういったクリスマス支援的な事をやってるんで、良かったら皆さんもご協力を!


ものづくり 〜13針目〜 [COLUMN]

今、仕立てあがった着物で600着縫った事になりました。
やっと、ここまで来た。
誰にも分からないし、誰も知らない記録。
本来ならもっと縫えてないといけないんだろうけど、男で、歳いって始めたからここまでくるのに時間がかかりました。
言い訳言ったら、きっと父や先代達に怒られるでしょう。
こういう仕事って、誰かに評価されにくく、孤独との闘いだから熟す量が一つの目安みたいな感じです。
代々、家訓として1000を1と数えます。
つまり、1000枚縫って一人前。
あと400枚縫わないと誰にも認めてもらえないという訳です。
つくった数、もてなした数を重ねただけ、辛い壁を乗り越えただけ、その人が持つ何かが光る。

決して、自身はこの結果に満足はしてません。
でも、嬉しいよ、涙が出る位嬉しいよ。
また一つ、至らない自分に自信というご褒美がもらえたみたいで。





震災から7ヶ月 [COLUMN]

前回、半年が経った時のブログ掲載後、追記しようとした話です。
あの更新の後、職場の福島出身の子から聞いた話。
九月にフェスがあり、福島に帰省した際、近所の人達が言っていた言葉。
「早く福島から出たい」
この言葉にある種の恐怖を感じました。
TV、ラジオ、新聞、あらゆるメディアが発するものよりインパクトがあります。
色んな事情で規制があるにしても、きちんとこの声を表にだすぶきではないでしょうか。
そして、我々が受け入れなくてはいけないのでは。
ここにある女の子のメッセージを抜粋します。

私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか?あなたがたは、私ぐらいのとしの時に、そんなことを心配したことがありますか。
 こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。
まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。
でも、あなたがた大人にも知ってほしいんです。
あなたがたもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。 
死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。
絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。
そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。
 どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。

1992年6月。ブラジル、リオ・デ・ジャネイロで行われた環境と開発に関する国連会議(環境サミット)にて、当時、12歳の少女、セヴァン・スズキさんの演説です。
前後にも意味あるメッセージがたくさんあるんで、ぜひ探してみてください。
ここから10年以上経って、指導者やお金持ちの方々は理解しているのでしょうか。
僕らもまだまだ受け入れきれてないから、こんな事になってしまっているのでは?

今、福島が悲鳴をあげています。

震災から半年 [COLUMN]

早過ぎます。
これが率直な意見。
時の流れの早さをこういった事で実感したくないですね。
周りの政治家、企業家の方達よりも力強く生きて、復興されている方々にいつも頭が下がります。
先月の終わりに知り合いがボランティアに行くとの事で、物資を持っていってもらいました。
ONE PIECEのコミック本を1エピソード
分。
一番好きな話で、空島の話。
現地でもマンガがほしい子供達、大人達がいると聞いていたので、ブックオフで集めました。
手紙を添えました。
何て言えばわからなかったけど、「被災地のみんなを忘れていない、困った事、必要な事は小さい事でいいから伝えてほしい」的な事を書かせてもらいました。
大きな事は政治家に小さい事は僕らがやる時期になってきたのだと思いした。
そんな訳で、また、チマチマとONE PIECEを集めています。

ものづくり 〜12針目〜 [COLUMN]

この仕事をして7年目に入りました。
だからと言って、何か特別な事ができたわけでもなく、毎日同じ仕事を繰り返しています。
決して楽ではないです。
でも、確実に言えるのは少しづつ技術が身についている事。
話が変わりますが、震災後、ボランティアの話を聞きました。
ある団体は首からカードを下げて行動するそうです。
「私は◯◯ができます」と書かれたカードを見て、その人が最大限に頑張れる所ど作業をされるそうです。
もし、自分なら何が書けるだろうかと考えました。
男だから力仕事もできるし、掃除もできる。
話を聞いてあげる事もできる。
そして何より、何かを縫える。
針と糸があれば、破れた服を直せるし、布があれば、オムツや簡単な下着や衣服も作れる。
そうやって考えると、身につけた技術の偉大さに気づきます。
自分だけじゃなく、美容師だって、マッサージ師、料理人も何かを創り出す、生み出す、治す、直す。
こういった技術や知識を持つ人が見直される時期にきたのではないかと思っています。

ものづくり ~11針目~ [COLUMN]

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ものをきれいに作るのも大事ですが、作ったものを綺麗に保管することも大事ではないでしょうか。

綺麗に畳んで、収めるところにぴったりと収める。
当たり前の事なんでしょうが、意外にこれって大変。

自分の仕事場では畳んだ後に日焼けや害虫の被害を予防するために黄色い風呂敷をかけます。
畳んだ着物だけでなく、丸まっている反物もこれに包みます。
「この色は、虫が嫌がる色なんだよ。」なんて祖父から聞いたことがありますが、どうやら成分的な部分でも防虫剤代わりになるそうです。

この染色はウコン
今ではお酒のお供なんて言われてますが、この風呂敷は昔から使われていたみたいです。
日本の染色の技術はただ綺麗にみせるだけでなく、実に機能的。

こういった技術、知識は着物を着る人つまり「相手」を思いやる気持ちから生まれてきた物ではないかと思います。
日本の「ものづくり」の良さの1つではないでしょうか。

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ものづくり ~10針目~ [COLUMN]

今回で10回目になりました。
数を重ねる毎に自分の知識の無さを痛感させられます。

キリがいいところで、今回は白無垢について。

くどいようですが、4月に妹が結婚しました。
その衣装である白無垢を用意する事になりました。
正確には打掛、掛下があって、自分は上に羽織る打掛を担当。
打掛は高等な技術を要する為、自分のレベルではまだまだできる物ではないのですが、
身内の妹の為に縫わせていただきました。

初めてかもしれません。
”一針入魂”という言葉を体感したのが。(決して、普段から気を抜いている訳じゃないですよ。)

妹の門出を祝う為に色んな人が動き、思いを重ねる。
自分もその一部と考えるとクヨクヨしてられませんでした。

さて、この打掛、どこか違和感を感じませんでしょうか。
本来、打掛、掛下、その他諸々は全て白一色なんですが、これには裾や袖口辺りに朱色が見えます。
我が家の伝統で、白一色での着物はどうも「お葬式」を連想しがちのため、先々代が朱色を差し込んだオリジナルの技法なんです。
だから、どこを探してもここでしか見られない着物。
粋というか遊びと言うか、とにかく面白い思考だと思います。

それから「和装だと一度着たら終わりだから、レンタルにしよう」という考える方がいらっしゃるようですが、そこは勘違い。
白地を用いている為、嫁いだ後は染めて普通の着物にする事ができます。
俗説ですが、「嫁いだ家に染まるから白で家から出る」といいますが、あながち間違いでもなさそうですよね。

兎にも角にもこの一枚を縫い上げている最中に頭の中にあるのは着る人の幸せ。
この気持ちがいっぱいに込められた着物で、結婚するわけなんですから、絶対に幸せになれますよね。

妹へ
本当におめでとう。

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ものづくり 〜9針目〜 [COLUMN]

ある老舗天ぷら屋さんの話。
このお店にくる常連の中に、近年、話題になった天才ピアニストさんが
います。
こちらの天ぷらはどれもおいしいのですが、特にあなごは天下一品だそうです。
その彼もあなごを必ず食すとか。
揚げ上がった天ぷらを仕上げに店の主人はザッと半分に切ります。
そこで、ピアニストは「ソの音だね。」と言ったようです。

街には今、情報と同じように音もまた溢れています。
仕事の中でも様々な音が、静かな部屋で響きます。
生地を擦る音、ハサミで切る音、糸を弾く音、コテをカマに収める音等など、
様々です。

しかし、何故か同じ動作をしているのにも関わらず、先生達の奏でる音は全く違うんです。
リズムとトーン。
仕事をしているのにどこか心地が良い音。
機械がやらない分、川のせせらぎ等に近いやさしい音。
これが、熟練の成せる技なのだと思います。
技術は洗礼されると無駄がなくなり、力も程よく抜け、落ち着いて仕事に取り組める。
その結果、心地が良い音が、出せるのだと思います。

物を書いたり、髪を切ったり、キーボードを叩いたり。
そこに注ぎ込まれた年月が織り成すハーモニーを自分もいつか奏でたいです。



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ものづくり 〜8針目〜 [COLUMN]

縫い方は、縫製者によって個々に異なります。

時にはその人のその時の心情までも映し出してしまうものです。

「手で縫う」と一言でいうと単調ですが、その技術は様々。

並縫い、くけ、飛ばし、返し縫い等など技法は無数。

今ではミシンが主流ですが、オーダーで作る着物は、そのほとんどが手縫いです。

これは、テーラーでも同じ事が言えるのですが、その人の体系に合わせて縫うという事は、

その人の稼動部分。

ヒップ周りや肩の位置で、返し縫したり、ミシンの様に細かくしたり、、、

更に縫う場所、生地によっては、手でも縫いにくい事もあります。

手が入りにくかったり、ちょっと縫っただけなのに破けそうだったり、、、

しかし、それでも縫製する人間は、考えながら縫います。

着る人の着やすさを考え、形にします。

最近の新入社員を見ているとこの「考える」という事が苦手、というよりもできない子達が多い。

当の私自身もここに至るまで随分と時間が掛かりました。

習った事だけを遂行して、形にするだけ。

そこには何にも篭っておらず、ただ、着物の形をした物が出来上がります。

当然、そんな物は着づらいし、着たくなくなる。

縫い手にとって縫いやすいものが、良い物とは限りません。

時にはその難題を乗り越えなければいけない時もあります。

これは「料理」や「建築」なんかにも同じ事が言えます。

食べる人、住む人、着る人の事を考えて作るという事ができなければ、職人とは言えないのでは。。。

どんなに技術が疎かでもまずそこがあれば、必ず次につながる。

ゴールの概念ではなく、スタートの概念。

そこから技術、経験が身に付き、よりよい「ものづくり」へとつながると思います。


※本日の「ものづくり」より「COLUMN」としてカテゴリーを設けました。
 不定期ではありますが、これからもよろしくお願いします。


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ものづくり ~7針目~ [COLUMN]

あっというまに1月が過ぎ、節分。(もう終わったけど)
着物の仕立屋は正月ボケを感じている間もなく、フル稼働で2月を迎えています。
まだまだ、防寒具が手放せませんが、アパレルと同じく、春の雰囲気を漂わせる物がだいぶ出てまいりました。

元来、昔から職人や農家の方達は日本の四季や行事を目安として動いてきていたそうです。
日の入り、日の出、植物や動物、昆虫の活動は勿論、正月や節分、節供等の政、
今とは少し違ったスケジュール管理をしていたのでしょう。

着る物でも表現できます。
着物でも素材、色、柄で表し、それに伴って、縫い方、着装も調整していきます。
その中で、祭事に関わる品物には、特に入魂し、正直な商いを行い。それを「粋」としていました。

正月が終われば、節分、節分が終われば、、、
といった具合に、節目節目まで精一杯仕事に励み、祭りや祝日を明一杯に楽しむ。
メリハリですね。
職人の「粋」っていうのは、全てにおいてメリハリがある事ではないのかと思います。

昔に比べれば、気候は変化し、生活時間は夜へ夜へと進んでいます。
当然、我々もそれに合わせて生きていくのですが、
のんべんだらりとグダグダした物を抱きます。
スイッチをパチッとONからOFFするようなメリハリのある生活をする事で、
当時の職人さんたちは翌日、翌週、翌年へと精力的に動き、
粋な人生を送ってきたんだろうと思います。

「粋」とは「生き方」。
僕もいつしか人から言われてみたいものです。






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ものづくり ~6針目~ [COLUMN]

今日、ラジオJ-WAVEが開局20周年との事で、仕事中、ずっと聞き入ってました。

さすがと言わんばかりにゲストが豪華。

都知事やらスーパーメディアクリエイターや表参道ヒルズを手掛けた建築家、ジョンレノン奥さんなど、名前を聞いたことばかりある方々がでてました。

彼らが一環としていっている事が、「日本の自給率」の話。

現在、40%を切ってしまっている日本の自給率。

一方、強制されているわけでもないのに200%という脅威の自給率を保持するオーストラリア

何なんでしょう、この差。

これに至っては食料というカテゴリーにあたるので、私の仕事とは関係なさそうなのですが、、、

でも、日本もそもそも農業が生業とされ、どんな「物」も作っていて、かなり自給率は高かったのでは。。。なんて考えました。

こうして、物を作っていると周りから「何でそんな事してるの?」「儲からないでしょ?」「時代遅れ」なんてことをしばしば言われます。

まっ、個人個人の価値観もあるし、時代から淘汰されているなんて自分でも思う事もあります。

自分でも言っていた時代があるだけに少し恥ずかしいのですが、この「物を1から作る力」。

これが日本をここまでのし上げてきた土台ではないかと思います。

色んな事を言われるのは慣れました、じゃあ、1度1から物を作ってみませんか?これが僕の問いかけ。

色んな意味で自分とは違うジャンルへのトライ。

何だっていい、不細工だってかまわない、むしろそれが自分にとってのオンリー1になるのだから。

イームズチェア、柳宗理に負けない物が作れるのに。

物を作り出すというエネルギー。これこそがきっと新しい時代を切り開くといっても過言じゃない。

偉そうですみません。













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ものづくり ~5針目~ [COLUMN]

私達の仕事はいつも新品の反物から着物を作ると言うわけではありません。

すでに仕立てられた古い物を新たに縫い直す事もあるし、一部分の寸法を変える為にほどいて、縫う事もします。

一見、見事に形作られてても、ほどいてみるとその着物の完成度が分かります。

あくまで、縫ってる側の見解なので、和裁を知らない人が見ても分かりにくい物ですが、、、

中にはすばらしい仕立て方、工夫を施されている物等もありますが、縫い目がガタガタ、入れなくてもいい切れ込みがたくさん入っている物。

とにかく、外見が「着物」の形になっていようとも中身は「和裁」で作られた物ではない事も最近増えてきました。

このご時勢だから仕方が無い事かもしれないけど、「以前、仕立てた所が潰れていた」なんてケースも度々あり、そこで困ったお客様がうちに持ってきます。

そんな時は本当にみんなで勉強

「うちではここはこんな風に縫っているけど、他ではどうやってるんだろ?」

何てほどいてみて、前述のいい面なら楽しめるのですが、悪い面だったら、、、

これを逆に考えるとひょっとした自分の縫った物がいつか他の仕立て屋さんで見られていたらどうしよ。。。

そこで、自分に戒める事を最近、覚えました。

どんな物でもそうだけど、長く愛用できる物は、メンテナンスがしやすいよう中身が綺麗なのが共通のように思えます。

人間もそう。

やはり、内面が何か惹かれる物を持っている人間が皆に必要とされて、どこへ行っても堂々としていられるんでしょうね。

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ものづくり ~4針目~   [COLUMN]

アパレルの会社で営業してても今の着物を縫う仕事をしててもある事において共通した事がある事に気づきました。

それは「お客様の顔が見えない。」と言う事。

どんなに良い物を提供しても数字を作ったとしても間接的に相手には伝わるけど、こっちにはその反応がイマイチ届かないというもどかしさがあります。

営業マンしていた時は率先して店頭に行って、時には販売員になり、百貨店サイドの方が来れば、営業マン。

なんて事を楽しみながら、お客さんの動向や他ブランドの売れ筋なんかをチェックする事ができてました。

今の仕事を始めたばかりの時は全く外の世界との接触がない為、自分の縫った物をどんな人が着て、どんな風に感じてくれたかが分からないまま、ひたすら縫ってました。

しかし、4年も経ってくると周りの環境も変わるもので、取引先だけでなく、近所に住んでいる方などを中心に個人のお客さんも増えてくるにつれ、自分も店頭で受け答え程度のことをするようになりました。

そこで聞こえてくる声は自分に良い刺激、プレッシャーをくれて次に取り掛かる着物に対しての強い意気込みへとつながります。

ホテルレストランであろうとも、街の定食屋であろうとも、

着物の仕立て屋であっても、アパレルの営業マンであっても、

相手が見える仕事が出来ると言う事はすばらしいです。


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ものづくり 3針目 [COLUMN]

着物の仕立てにおいて使う道具は地域や先生によって異なります。

しかし、共通の物としてあげるのであれば、「裁ちバサミ」「針」「糸」があればやれない事はありません。

当然、縫う物の種類によっては他の道具がどうしても必要になってきますが、、、

どんなものであれ、高価な物である必要もないです。

かといって粗末に扱う事は許されません。

どんな物でもどこまでも使い切る精神が「良いものづくり」をする姿勢といっても良いのではないかと思います。

どうしても自分の物で安価だと乱暴に扱ってしまいますが、そんな気持ちでは人に喜んでもらえる物を作れないのではないでしょうか。

ですから、職場ではきちんとハサミは手入れを怠りませんし、縫っている最中に曲がった針も捨てずにマチ針として使用します。

今風に言えば「エコ」って表現しますけど、こういった精神を持つ日本人が生み出した「着物」。

これも無駄がなく、無駄の出にくい「もの」の一つだと思います。

おばあちゃんはお母さんへ、お母さんは娘へ、娘もまたその娘へと受け継ぐ度にその世代の体型に合わせて仕立て直す。

流石にボロボロになったなと思っても仕立てる人間は知識を振り絞って復活させようとします。

だから、常日頃、道具を大切にしていないと、こういう考えを生む事すらできなくなってしまうのです。

と自分に言い聞かせて、脱ぎ捨てた服を畳むよう努力してます。

まだまだですね。









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ものづくり 2針目 [COLUMN]

物を作るにあたって、大切な事がいくつもありますが、今回は「寸法」。

私達が仕立てる着物だけでなく、家具や家、洋服にだって、どんな物を作るにでも必要なのが「寸法」です。

これが少しでも狂ってくるとその品物のグレードは本当に変わってしまいます。

どんなハンドクラフトであっても機械に負けない精密さを鍛える為に日々精進します。

近年では機械技術の発展や海外縫製へと安易に行きがちですが、本来一番緻密で正確な動きが出来るのは「手」や「指」なんです。

この二つの道具は使えば使うほど研ぎ澄まされ、技術は熟成されていきます。

さて、話を寸法に戻します。

先にも述べた技術があってこそ、寸法に忠実で綺麗な物が作れます。

けれども、往々にして私を含め、まだその技術が未熟であれば、縫っている最中にミリ単位で寸法がずれてしまいます。

形にする事ができてもやはり完璧には程遠いものです。

職人も人間です。

どんなに年を重ねて、技術を積み重ねた方でも完璧な物を作るのは難しいです。

でも、そこに近づける事はできます。

皆、「生涯現役」という理念を抱きながら、そこへ向かって歩き続けます。

昔、祖父からこんな話を聞いたことがあります。

「ちょっと」という言葉は「一寸」という漢字を用いるそうです。

この1寸という長さは約6cm。

「ちょっとづつずれていく」と言う事は、「6cmづつずれていく」と言う事、だから昔から寸法は大事なんだと言われているみたいです。

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ものづくり  1針目 [COLUMN]

3月の最終日。

久々の雨はすごく冷たく、思わずダウンジャケットをひっぱり出しました。

そして、明日から4月。

何か新しい事を始めるのにとても良い機会と思い、不定期ですが、1つのテーマに沿ったものを書いていこうと思います。

さて、そのテーマは色々と考えましたが、私の仕事を通して感じた事を書いてみようかななんて思い、「ものづくり」というバックリとしたテーマを設けてみました。

そもそも我が家は代々「着物を仕立てる」事を生業としてきました。

生まれてもうすぐ30年になりますが、その30年近くもこの環境にいながら、普通に大学を卒業し、今でも大好きな「ファッション」への欲望と言うか夢を追い求め3年間アパレルで営業マンをしてました。

退社後もどこかで続けようかと思っていたのですが、色々あり、今に至ります。

もう始めた当初は本当に体がきつくて(今でも慣れてないけど)、仕事になかなか集中できませんでした。

今までデスクワークオンリーだった自分が180度違う環境に移るんですから大変なのは当然だったんですけどね。

何とか始めた「着物仕立て」の仕事もまだまだペーペーですが、4年目に、、、

そこで自分自身の変化を感じるようになりました。

ちょっとした服の直しや簡単なカバンを作れるようになっていたり、極めつけは「物を見るアングル」が増えた事。

今までは独学で得た知識だけで洋服を見ていたりして、そこから自分の似合う物をピックアップしたりしたんですが、ここ最近は縫製や生地感だけじゃなく、作り手(縫製者)の気持ちやデザイナーの意思等がつまっているアイテムを近くにすると察知するようになってきました。

ただ逆に大量生産、大量消費的なアイテムに関してはものすごく冷たい物を感じるようになってしまっている部分もあります。

どちらにしても自分にとって新しいカメラアングルができつつあるのは嬉しい物です。

これはきっと今の仕事をしていなければ感じられなかった事かもしれないし、いずれこの力を「着物」においても「ファッション」においても最大限に引き伸ばして、何らかの形で生かせるようになれればと思っています。



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